【LIVA】【Ubuntu server14.04】Julius-plusで家電を操作
概要
すでに我が家で稼働済みですが、ちゃんとまとめていなかったため、書いておきます。
Juliusについてはこちら
赤外線モジュールについてはこちら
1.Julius-plusの導入
Julius-plusはrti7743さんがJuliusを元に認識向上を向上させたものです。
(詳しくはルールベースjuliusの誤認識対策にSVMを利用してみよう - お前の血は何色だ!! 4)
ありがたいことにソースを展開して頂いてます。
https://github.com/rti7743/rtilabs/tree/master/files/asobiba/juliustest/julius-4.2.1/julius-plus
上記リンク先から一つ上に移動すると、Julius-plusが入っているJulius-4.2.1のセットが置いてあり、ReadMeとしてインストール方法が記載されています。
$ sudo apt-get install flex
$ sudo apt-get install g++
$ sudo apt-get install 'libboost*-dev'
$ sudo apt-get install libboost-thread-dev
$ sudo apt-get install binutils-dev
$ sudo apt-get install libboost-system-dev
$ sudo apt-get install libasound2-dev
$ ./configure --with-mictype=alsa
$ make
$ cd julius-plus
$ make$ ./julius-plus
(略)
マイクで喋ってください。エンターキーを押すと、プログラムを終了します。
----コマンド----(略)
<<< please speak >>>
音声入力状態になります。
2.Julius-plusを自分の環境に合わせる
音声入力で家電を操るには、以前のエントリーでも書いたとおり赤外線学習リモコンを利用します。
そのため、Julius-plusのソースを弄ります。
といってもいじるソースファイルは3つだけです。
①JuliusPlus.cpp
JuliusPlusメソッドに、Julius-plus起動時のメニューが記載されています。ここの記載自体はユーザ入力補助の表示なので、実際いじらなくても問題なかったりしますが、一応やりましょう。
②testmic.jconf
このファイルはJulius-plus起動時のオプションが記載されています。
私の環境では「-nostrip」を設定しておくと都合がいいので、追記しておきます。
詳しくは→【LIVA】【Ubuntu server14.04】Juliusを使いたい(Juliusセッティング完了編)
③main.cpp
肝になるファイルです。すでにテンプレがあると思いますが、認識させたい文言とそれに対応する動作(処理)を記載します。
サンプルとして私の場合は以下のようになります。
julius.AddCommandRegexp("しょうめい(きどう|オン|つけて)",CallbackDataStruct([=](){
std::cout << "###RUN>照明をつけます" << std::endl;//irMagicianのコマンドを実行
system("sudo python ~/irmcli/irmcli.py -p -f ~/irmcli/right_light_on.json");
}));julius.AddCommandRegexp("しょうめい(ていし|オフ|けして)",CallbackDataStruct([=](){
std::cout << "###RUN>照明を消します" << std::endl;//irMagicianのコマンドを実行
system("sudo python ~/irmcli/irmcli.py -p -f ~/irmcli/right_light_off.json");
}));
これだけです。irMagicianのコマンド実行は
【LIVA】【Ubuntu server14.04】赤外線学習リモコンを使う - 技術メモ
にて記載していますが、これを音声入力時に自動実行させるだけです。
その後の処理で音声ファイルを再生し、「照明をつけます」といったものをゆっくりに喋らせると面白いかもしれませんね。
ソースの変更が終わったら、必ずmakeを再実行しましょう。
3.screenコマンドによる仮想画面で常時実行
Julius-plus起動中は他の操作ができません。本体のターミナルならまだしも、Teraterm等で遠隔ログインした場合はTeraterm終了と同時にセッションが切れてしまうため、実行させ続ける事ができません。
バックグラウンドでうまく動かせればよかったのですが、&による実行はうまく動かなかったため、screenで作成した仮想画面上で実行させます。
仮想画面上で動作させていれば、Teratermの接続を切っても裏で動かし続けることができます。
やり方は簡単。
$ screen
説明文が出てきますが、Enter。仮想画面ができます。
この状態でJulius-plusを起動します。起動方法は1の記載のとおりです。
起動が確認できたら仮想画面をデタッチします。
画面上で
[Ctrl+a]を入力後に[d]を入力
[detached from 4777.pts-3.サーバ名
これでJulius-plusを動かしたまま別の操作ができるようになります。
Julius-plusの画面をアタッチ(呼び出す)には
$ screen -ls
There are screens on:
4777.pts-3.サーバ名 (2014年12月06日 22時40分58秒) (Detached)
1 Sockets in /var/run/screen/S-ユーザ名.
$ screen -r 4777
とすればよいです。仮想画面を削除する場合は
[Ctrl+d]を入力
[screen is terminating]
と出て削除しつつ、元の画面に戻ります。